骨盤と後肢のつながる所を 股関節と呼びます。

上の写真で 上の写真の〇の所は 股関節が 関節窩とよばれる関節のくぼんだ部分から 骨頭とよばれる 大腿骨の頭の部分が 抜けてしまっています。
こうなると わんちゃんや ねこちゃんは 後肢をつけなくなります。
かなりの痛みがあるのでしょう。食欲や元気もなくなります。
関節には 関節を形成する膜があり その膜も損傷しますし
関節の中でも周りでも 炎症が起こります。
骨が筋肉をささえる役割をしていますから 骨の形がかわると
その周りの筋肉は 縮み そのまま 固くなってしまいます。
発症から 時間が経てばたつほど 修復に労をようしますし
予後も悪くなります。
この症例は 発症後 3日が経っており 修復が 大変でした。
上の写真の 下の写真は 股関節を修復後の写真です。
この子は 床で滑り このような 事故が発生したとの事でした。
わんちゃんの 足の裏の毛が伸びると フロ―リングや バスルームで
滑りやすいですね。
また 肉球にクリームをつけると つるつる、すべすべで 気持ちが良いですが
肉球本来の摩擦係数が減りますから 滑りやすくなります。
また 無理に後ろ足をひっぱると 脱臼します。
わんちゃんや ねこちゃんの中には 関節が 無菌的に壊死をする病気や
関節窩の形成不全のため もともと 骨頭をいれるくぼみが 浅い。
また 筋肉量の不足 体重が重く関節に負担がかかっている
等の理由で 健康な関節でない子もいますので
そのような子は ちょっとしたことで 関節が 外れやすくなっていることも
あります。
